伊南川100k遠足(とおそく)

徹夜明けの100kになったけど、先々のハードレースを考えると良い訓練になった。
今夏は走りこんでいたので100kmでどれくらい走れるようになったのか楽しみだった。
結果は100kmの自己ベストを少しだけ更新して9時間51分。

正直もう少し早いタイムを考えていたし、余裕で走りきるだろうと思っていたけど甘かった。
100kmはまだまだ侮れない距離だった。

スタート5時、気温0度。寒くて最初から飛ばした。先行2人が飛び出し、少し後に付く。自分の後ろに一人。
真っ暗で足元がよく分からない。
30分ほどで温まってきたが、山からの風が冷たくて体感温度は氷点下?手が冷たい。
先行組みとの差はどんどん開き10kmほどでチラチラみえていた後姿は見えなくなった。明るくなってきた。
いつの間にか後ろもいなくなり単独走。エイドで少し話す程度でもくもくと走る。

明るくなって目の焦点が合っていないことに気がついた。以前も徹夜で走って体験済みなので焦らない。
手を見ると何故かパンパンに腫れていた。むくんでいる。赤ちゃんみたいな手だなと思った。
車が少なく、道もきれいで走りやすい。ゆるい登りがずっと続くが走れない登りではない。
こういったところで毎日走ってると強くなると思う。良い登りだ。

31kエイドを越えると山に入る。国立公園内のトレイル。ここは走りNG区間。広葉樹が多く整備された美しいシングルトレイル。
フカフカだった。沢に木道があり流れや風景をしばし眺める。
眠気が出てふらつきながら進む。視点がぼやけて紅葉の美しさ2倍増しだが、木橋が2本に見えていけない。

トレイル横に熊の通った形跡、トレイルを無視して直登している。
5kmほどでトレイル終了してエイドに出る。
先行との時間を確認するとトップはすでに1時間前に通過したそうだ。
速い。

ここからロードを下る。苦手なのでゆっくり進む。眠気がピークでふらつく。
展望が開けて赤、黄色の紅葉が美しく、彼岸とはこのような眺めかもしれないとぼんやり思った。

山を下りきっても相変わらず3位。
前との差はエイドで聞く度に広がっていた。もはや追いつける距離ではない。

このまま行ったら3位入賞だなー
賞品は何だろう?
1位はマツタケ、2位はしいたけ、3位は栗?と卑しいことを考えた。
栗のために3位を死守しようと決めて、後ろを気にして何度も振り返る。
後ろが見えたらダッシュして戦意喪失させようと考えていたが、60kmすぎたあたりで眠気が再びきて朦朧としていたのでダッシュなんかできるわけ無い。
後者は見えないけれど、プレッシャーが背後から来ているのを感じていた。
もはや楽しく走ることが出来なかった。

呼吸が定まらないのと、肘の痺れがひどくなってきて苦しい走り。
姿勢を微妙に調整したり、腕の振りを工夫したりしてペースをキープに専念する。
残り25kmで手持ちのジェルが切れた。
エイドの固形物を詰め込みながら走るも徐々にペースが落ちてくる。
サブ10いけるか微妙な時間。
長い直線に成るたびに後ろを見るが誰もいない。
ここで迫ってきたらもうかわせない。暑くなってきて一層苦しかった。
ゴールの学校が見えているのに標識にはあと5k。気持ちが切れかかる。
酒店が見える、ビールを飲みたい。
随分と遠回りさせられ、最後も山道を少し走ってからゴールに向かう。
最後まで後ろも見えないままゴール。
ビールかお茶をもらえる。もちろんビールを選択。

ゴール後、はじめてこの大会には表彰も賞品も無いことを知る。
何のために3位をキープしたのか(笑)
くじを引いて小さな饅頭1個とタオルが3位になった景品となる。
幻の栗。
いただけるだけでも有難いと想え!
苦しかったのは貴様の卑しい心持で走った罰だ!

主催者の海宝さん(日本人で初スパルタスロン完走者)と、
遊びに来ていた高繁さん(去年アメリカ横断、今年日本縦断している現役ジャーニー)と
話を少しをしていると、4位の方が着た。自分のゴールした10分後のことだった。

今回はビビリのフラフラランナーだった。